松江

 「雪女」「耳なし芳一」等の怪談で有名な小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の随筆「知られざる日本の面影」の舞台となる町・松江には、一度来てみたかったのだ。
 さっそく、小泉八雲の旧家を訪ねた。
 こぢんまりとした武家屋敷で、3方を囲む庭が美しい。
 八雲は、ここに1年半ほど住み、日本の虜になってしまう。
 松江城の堀を越え、城内に入ると、普通の家が建っており、その脇に稲荷神社があった。
 八雲もここが好きだったそうで、今もたくさんの狐像が祭られている。
 しかし、狐の像は、破損しやすい形だな・・・耳、口、シッポと古い物は、皆砕けていた。 
 松江城。
 この前、松本城に入ったばかりなので、中に入るのはめんどくさい。
 徳川系の城だけあって、でかいものですね。
 夕立の中、月昭寺を訪れる。
 目当ては、「知られざる日本の面影」の中で、夜になると動き出して蓮の池で泳ぐと言われた大亀の像。
 でかい。良くできていて、今にも動き出しそうな迫力。
 手足がしっかり作られているところが味噌か。
 雨がやまないので、寺の茶室で、庭を眺めながら雨宿り。
 こうして、ゆっくりと良くできた庭を眺めるということは、今まで無かった物だから、いろいろ気づいたことがあった。
 大学の頃、「造園学」の単位をとったけど、「親があって子供がいて、孫がいて、ひ孫がいる」と習ったが、あの意味がやっと分かった気がする。
 庭師というのも奥が深い物なのだ。
 とか思っていたら、日が差してきた。
 雨上がりの穴道湖。
 まるで、海のようだ。
 海水が混じっていて、しじみやスズキが取れる。
 防波堤が低いところが湖らしい。


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